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↑大阪の適塾なのだ。えのさんと緒方洪庵先生とのツーショット。この東京大散歩日記は、新天地を求めて、引っ越しました。これからは「えのさんの東京パラダイス」。ヨロシク。


by eno_san
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人間教育・生き甲斐を持つ方法(講演3)

以下は、昭和61年(1986年)8月8日、日本理容美容教育センターの全国夏期研修会での講演内容をまとめたものです。

講師は、青年塾塾頭(当時)、作家で、「木枯らし紋次郎シリーズ」の一大ブームを巻き起こした笹沢左保氏(昭和5年生まれ)です。

1 今後の大人の課題は「人間らしい人間を増やす」ことだ。
・日本人が各年代とも幼稚になっている。
・実年齢と精神年齢で10歳の差が出ている。みんな幼くなった。
・人生というのは、苦しい経験の積み重ね。壁を乗り越えてこそ、実年齢になる。 
・今は、無意識のうちに楽をしようとしている。紙おむつ→便利→楽をする。
 



2 ひたむきに生きる人生観を。
・今や「金さえあれば・・」と、世の中が腐っている。
・自己中心、自制心ない、自己主張、独善的、礼儀ない、忍耐力ない、感謝と尊敬の心がない。
・大正末期の貧しさに戻るのが道。現代は、物と心のバランスを失っている。
  
3 吹き出物だらけの世の中になって来る。
・家庭内暴力・校内暴力(いじめ)などの対策は形式的だ。絆創膏(ばんそうこう)を貼ったに過ぎない。

4 人間教育は、親がやるしかない!
・親が子供に用を言いつけない。それでは、智恵が身に付かない。
・親が子供たちに自分の財産(経験)を与えていない。
・本当に「危ないから、駄目!」なのか?

5 経験主義の子育て 
・自閉症の子は、やりたいことをやらせれば直る。
・テーマ「飢え」のキャンプ体験。小さなおにぎり3つで5日間食べさせない。すると、弁当の蓋(ふた)にあるご飯から食べ始めた。飢えの経験から、ものの食べ方を知った。
・旅行も、親はグリーン車で子供は普通車にする。不安から兄弟との身内意識も。目的地で一緒に。「家族っていいもんだ」と実感する。
・怖いもの知らずは始末が悪い。父親は1年に一度、カミナリを。高校生になれば分かる。それまで父親は、敵(かたき)役を。

6 戦後の民主主義、「平等」を誤解した。 
・男女、親子を同じと考えたのは誤り。正解は、差別ある待遇を受けないこと。
・社会というのはタテ社会。それをヨコに並べてしまった。
・人生の先輩は、人生の後輩に智恵(エキス)を教える。
 先生は生徒に。親は子に。上司は部下に。

7 立て直すには、200年かかるだろう
・親が親としての自覚を持て!(子供に門限を作ろう!)
・自分が青年塾を立ち挙げたのも郷土愛から。
 「日本という国は本当に素晴らしいですよ。先進国の中で、日本は
  最後の楽園ですよ」と、訴えている。

8 最後に、男のロマンとは・・
・自分のつめ跡を地球に残して行け!
・意欲、情熱をもつことが、人間最大の生き甲斐なのだ。
by eno_san | 2006-08-04 20:20 | ■世界を驚かそう